冬キャンプで使う薪ストーブの『燃焼時の温度』を測ってみました。
- 薪を少なめでゆっくり燃やす(適正温度)
- 薪を多めでガンガン燃やす(高めの温度)
それぞれの状況で『薪ストーブ本体・煙突・三重煙突』の温度を測定することに。
サーカスTCDX × 薪ストーブ
\メリット・デメリット紹介/
①テント中心に薪ストーブを置く
- 煙突の熱を有効利用できて暖かい(幕内にある煙突が長いので)
- 薪ストーブの横窓を見やすい(左右の窓から見える炎が美しい)
- 外から見たときの見た目がカッコいい(煙突が中央から出てシュッとしてる)
- 薪ストーブ奥側のスペースを使いにくい…(デッドスペースができやすい)
- コットを置くにくい…(真ん中に薪ストーブがあるので)
- うっかり煙突をさわってしまうリスクが高い…(酔っ払っているときは要注意)
②テント壁側に薪ストーブを置く
- レイアウトの自由度が高い(デッドスペースが少ない)
- コットを置きやすい(デュオキャンにも対応できる)
- うっかり煙突をさわってしまうリスクが低い(幕内を移動するときにジャマにならない)
- 煙突の熱を有効利用しにくい…(幕内にある煙突が短いので)
- 薪ストーブの横窓を見にくい…(角度を調整する必要あり)
- 外から見たときの見た目がイマイチ…(バランスが悪くていびつ)
\赤外線温度計/
煙突の温度を測定する道具は『赤外線温度計』を使用しました。
\温度比較表/
薪を少なめでゆっくり燃やす (適正温度) | 薪を多めでガンガン燃やす (高めの温度) | |
---|---|---|
薪ストーブ本体 | 249℃ | 298℃ |
一番下のダンパーつき煙突 | 159.1℃ | 249℃ |
下から2番目の煙突 | 86.4℃ | 157.2℃ |
下から3番目の煙突 | 61.1℃ | 143.4℃ |
三重煙突(下から4番目) | ①空気出口部分:77.8℃ ②底部:29.5℃ | ①空気出口部分:174.9℃ ②底部:35.8℃ |
※測定機器の誤差もある程度あると思います。
- テンマク公式サイトでは下から「2番目」と「3番目」に三重煙突を取り付けた場合の測定結果が表示されています。
- 下から「4番目」だと温度がどうなるか知りたかったので自分で検証しました。
- テント内での火器使用はメーカー推奨行為ではありません(原則禁止)。
- こまめな換気を心がけてください。
- 適正温度(200℃~350℃)での使用が望ましいです(煙突が赤い状態は温度が高すぎる)。
テンマクデザインの薪ストーブ・取扱説明書の記載
200℃から350℃にてご使用ください。
テンマクデザイン
低いと不完全燃焼、高いと本体損壊の恐れがあります。
公式 ウッドストーブ取扱説明書
タップできる目次(もくじ)
三重煙突・底部の温度は『29.5℃~35.8℃』
今回の測定結果では三重煙突の底部(下側)の温度は『29.5℃~35.8℃』でした。
『30℃~40℃』くらいならテントのファスナーは溶けにくい
三重煙突の温度が『30℃~40℃』くらいならテントのファスナーは溶けにくいと思います。
薪をガンガン入れないで適度にストーブを燃やしていれば大丈夫そうです。
三重煙突は上と下で温度が全然違う
三重煙突は『上』と『下』で温度が全然違います。
煙突の温度 (薪をガンガン多めで燃やしたとき) | |
---|---|
上側 (空気出口) | 174.9℃ |
下側 (底部) | 35.8℃ |
三重煙突を使うときは上側の『空気出口部分』をしっかりテントの外に出してください。
(注意)三重煙突の下の煙突はめっちゃ熱い
三重煙突のすぐ下の煙突はめっちゃ熱いです。
煙突がむき出しになっているので当然かなりの高温になります。
煙突の温度 (薪をガンガン多めで燃やしたとき) | |
---|---|
三重煙突のすぐ下の煙突 | 143.4℃ |
煙突温度が100℃をこえているので、うっかり素手でさわったら大怪我をするので要注意…。
『普通の煙突』と『三重煙突』は構造的に全然違います。
- 通常の煙突:そのままむき出し
- 三重煙突:三重構造
三重煙突は外側の温度が下がるように設計されているので、通常の煙突とは根本的に異なります。
(注意)テントのファスナーや生地がふれると溶ける(焦げる)危険性あり
三重煙突のすぐ下の煙突にテントのファスナーや生地がふれると溶ける(焦げる)危険性があります。
位置をしっかり調整することが重要
テント内で薪ストーブを使うときは十分に気をつけてください。
心配なら耐熱バンテージを巻くのも1つ
心配なら三重煙突のすぐ下に使う煙突1本だけに『耐熱バンテージ』を巻くのもアリです(もしくは2本とか)。
(僕は耐熱バンテージを巻きたくないのでこのまま使います)
薪ストーブは適正温度を厳守して使う
薪ストーブを『適正温度』を厳守して使用してください。
適正温度は200℃から350℃
取扱説明書の注意書き
テンマクデザインの『ウッドストーブサイドヴューMサイズ』の取扱説明書には次のように書かれています。
200℃から350℃にてご使用ください。
テンマクデザイン
低いと不完全燃焼、高いと本体損壊の恐れがあります。
公式 ウッドストーブ取扱説明書
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【実測】薪を少なめでゆっくり燃やす(適正温度)
薪を少なめでゆっくり燃やした適正温度で使用した薪ストーブの煙突の温度は次のとおりです。
当然ですが煙突の位置が高くなるにつれて温度は下がります(ストーブ本体が一番高温)。
薪を少なめでゆっくり燃やす (適正温度) | |
---|---|
薪ストーブ本体 | 249℃ |
一番下のダンパーつき煙突 | 159.1℃ |
下から2番目の煙突 | 86.4℃ |
下から3番目の煙突 | 61.1℃ |
三重煙突(下から4番目) | ①空気出口部分:77.8℃ ②底部:29.5℃ |
※測定機器の誤差もある程度あると思います。
薪ストーブ本体
薪ストーブ本体の温度は『249℃』でした。
別のマグネット式温度計では『290℃』
薪ストーブ本体に置いたマグネット式温度計では『290℃』くらい。
測定温度 | |
---|---|
赤外線温度計 | 249℃ |
マグネット式温度計 | 290℃ |
※赤外線温度計は毎回測定結果がかわるのでイマイチよくわかりません…。
一番下のダンパーつき煙突
一番下のダンパーつき煙突の温度は『159.1℃』。
下から2番目の煙突
下から2番目の煙突の温度は『86.4℃』を表示。
下から3番目の煙突
下から3番目の煙突の温度は『61.1℃』でした。
三重煙突の空気出口部分
三重煙突の上部分(空気出口)の温度は『77.8℃』。
三重煙突の底部
三重煙突の底部の温度は『29.5℃』。
薪を少なめでゆっくり燃やす (適正温度) | |
---|---|
薪ストーブ本体 | 249℃ |
一番下のダンパーつき煙突 | 159.1℃ |
下から2番目の煙突 | 86.4℃ |
下から3番目の煙突 | 61.1℃ |
三重煙突(下から4番目) | ①空気出口部分:77.8℃ ②底部:29.5℃ |
【実測】薪を多めでガンガン燃やす(高めの温度)
薪を多めにガンガン入れて高温度で使用した薪ストーブの煙突の温度は次のとおりです。
当然ですが煙突の位置が高くなるにつれて温度は下がります(ストーブ本体が一番高温)。
薪を多めでガンガン燃やす (高めの温度) | |
---|---|
薪ストーブ本体 | 298℃ |
一番下のダンパーつき煙突 | 249℃ |
下から2番目の煙突 | 157.2℃ |
下から3番目の煙突 | 143.4℃ |
三重煙突(下から4番目) | ①空気出口部分:174.9℃ ②底部:35.8℃ |
※測定機器の誤差もある程度あると思います。
薪ストーブ本体
薪ストーブ本体の温度は『298℃』でした。
別のマグネット式温度計では『300℃以上』
薪ストーブ本体に置いたマグネット式温度計では『300℃オーバー』くらい。
測定温度 | |
---|---|
赤外線温度計 | 298℃ |
マグネット式温度計 | 300℃以上 |
※赤外線温度計は毎回測定結果がかわるのでイマイチよくわかりません…。
一番下のダンパーつき煙突
一番下のダンパーつき煙突の温度は『249℃』でした。
下から2番目の煙突
下から2番目の煙突の温度は『157.2℃』を表示。
下から3番目の煙突
下から3番目の煙突の温度は『143.4℃』。
三重煙突の空気出口部分
三重煙突の空気出口部分の温度は『174.9℃』でした。
三重煙突の底部
三重煙突の中央部の温度は『35.8℃』。
薪を多めでガンガン燃やす (高めの温度) | |
---|---|
薪ストーブ本体 | 298℃ |
一番下のダンパーつき煙突 | 249℃ |
下から2番目の煙突 | 157.2℃ |
下から3番目の煙突 | 143.4℃ |
三重煙突(下から4番目) | ①空気出口部分:174.9℃ ②底部:35.8℃ |
薪ストーブは火力をコントロールするのがコツ
薪ストーブは『火力』をコントロールするのがコツです。
燃焼が安定してきたら、
- 空気調整窓(本体)
- ダンパー(一番下の煙突)
を調節して「燃えすぎない」ように調整します。
※(注意)燃焼開始時は『空気調整窓』と『ダンパー』を全開にします。
ざっくり言うと、空気(酸素)のとおりを悪くして燃えにくくするイメージです。
熾火(おきび)の状態を長持ちさせる
薪をどんどん入れてストーブをガンガン燃やすと薪があっという間になくなります…。
空気調整窓
ストーブ本体にある『空気調整窓』は名前のとおり「空気の量を調整する窓」です。
燃焼が安定したら熾火(おきび)の状態を長持ちさせるために『空気調整窓』を閉めます。
\動画で開け閉めを確認/
ダンパー
燃焼が安定したらツマミを回転させて煙突内部のダンパーを調整します。
開くほど速く燃焼します。
\動画で開け閉めを確認/
テンマク・薪ストーブについてよくある質問
Q
テンマク・ウッドストーブサイドヴューの『M』と『L』のサイズと重さは?
A
『M』の組立サイズは「570×526×2,400(高)mm」、収納サイズは「380×228×200(高)mm」、重さは「本体:9.7kg」、煙突径は「直径63mm」です。
『L』の組立サイズは「628×645×2,732(高)mm」、収納サイズは「460×278×240(高)mm」、重さは「本体:15.3kg」、煙突径は「直径89mm」です。
Q
テンマク・ウッドストーブサイドヴューの『M』と『L』の価格は?
A
ウッドストーブサイドヴューMサイズケース付き2点セットが「55,000円」(税込み)。
ウッドストーブサイドヴューLサイズケース付き2点セットが「69,300円」(税込み)。
2022年9月1日(木)から価格が改定されます。上記価格は改定後。
薪ストーブは適正温度で使うのがおすすめ
薪ストーブは適正温度で使うのがおすすめです。
勢いよくガンガン燃やしたくなるかもしれませんが、火力をコントロールして使ってください。
\マグネット式温度計/
だいたいの温度を測るために『マグネット式温度計』があると便利です。
本体の上に置いておくだけでOK
(当たり外れがあるみたいなので購入するときに気をつけてください)
\温度比較表/
薪を少なめでゆっくり燃やす (適正温度) | 薪を多めでガンガン燃やす (高めの温度) | |
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薪ストーブ本体 | 249℃ | 298℃ |
一番下のダンパーつき煙突 | 159.1℃ | 249℃ |
下から2番目の煙突 | 86.4℃ | 157.2℃ |
下から3番目の煙突 | 61.1℃ | 143.4℃ |
三重煙突(下から4番目) | ①空気出口部分:77.8℃ ②底部:29.5℃ | ①空気出口部分:174.9℃ ②底部:35.8℃ |
※測定機器の誤差もある程度あると思います。
- テント内での火器使用はメーカー推奨行為ではありません(原則禁止)。
- こまめな換気を心がけてください。
- 適正温度(200℃~350℃)での使用が望ましいです(煙突が赤い状態は温度が高すぎる)。